ADHD_LABO

ADHDをよりよく生きる実験の日々

ハンコの尻穴事変③〜痔を患う〜

前回からの続きです。

adhd-labo.hatenablog.com


本日のミッションは
患部確認だ。

風呂上がり後、
身体を拭き、
床に手鏡を置いた。


手鏡は普段
化粧時に使われているもの。

手鏡もまさか尻穴を写しだすとは
思ってもみなかっだろう。

しかし角度が合わない。
暗がりで患部もよく見えない。
明かりをもう一つつけなければ。

おおよそ30年ぶりの
再会だろうか。
とめどなく言葉が溢れてくる。

お元気でしたか?
お互い歳を取りましたね。
再三に渡るひどい仕打ち
本当に申し訳ないです。

これからはあなたを大切にしますね。
許してくれませんか?
治ってくれませんか?


心の問いかけにも
ハンコの尻穴は
うんともすんとも言わず
沈黙をつづけた。

それはそうだろう。
急に手のひらを返したような態度に
尻穴はご立腹の様子だ。

ハンコの態度はまるで
DV男の特徴そのもの。

そしてハンコの目視確認では、
患部がどうにかなっているというのは
見受けられなかった。

急にまたハンコは思いついた。
足のムダ毛をそっていない!!と。

さすがADHDのハンコ。
こんな時でさえ、
思考があっちゃこっちゃして
落ち着かない。

再度、風呂場に戻り剃毛処理に
時間を費やした。

もう初夜を迎える
生娘の気持ちそのものだ。

いよいよ通院当日。
早起きに成功。

病院に辿り着き、
受付も済ませ、
問診票に必要事項を記入した。

待合室は
内科、皮膚科、肛門科
全て一緒になっており
誰がどの科なのか全くわからない。

ハンコは
ヒリヒリと痛む尻穴を抱えて
何食わぬ顔で皮膚科に近い席に
座っていた。

とうとう、
ハンコの番号が呼ばれ
診察室に入った。

尻穴革命から救ってくれる
我がジャンヌ・ダルク
どんな聖女か。

現れたのは
三十代前半の
クルクルと髪を巻いた
想像とは真逆の
出で立ちの女医。

なんかもっとこう
ベテラン感のある 
肝っ玉母ちゃん風な先生を
勝手に想像していたので
ハンコは少し動揺したが
ここは落ち着いていかねばならない。

若き女医は、
診察をサクサクと進める。

問診票に記入した、
「尻穴の違和感」
という文言を掘り下げるように、

どんな痛み?
いつ痛みはひどくなる?
いつから?
出血は?
といった的確な質問を投げかけてきた。

まさに1H5Wだ。

よしきた。
ここはシュミレーションどうりだ。 
的確に答えられた気がする。

「では実際に診てみましょうか?」

いよいよだ。

その後
女性看護師が現れ
指示をくれた。

わかりやすく

「頭は壁側を向いて、 
おしりはここで、
こちら向きに横になってください。

下着とズボンは、
膝まで下げてお待ち下さい」

と告げて、カーテンを閉めた。


非常にわかりやすい指示にも関わらず、
ハンコは下着、ズボンを全て脱いで
ベッドに横たわってしまっていた。


程なくして下半身に
タオルケットをかけに現れた
看護師に
「あら!?下、全部脱いじゃったの?」と指摘を受け、その間違いに気づいた。

なんだかヤル気マンマンじゃないか。

尻穴をこれから見せる恥ずかしさ、
間違えて必要のない下半身を
さらけ出してしまった恥ずかしさ
いても立ってもいられない気持ちに
全身が包まれた。

いよいよ、
ゴム手袋をはめた
我がジャンヌ・ダルクが登場した。

「はーい。
指とその後、器具、
肛門にいれますねー。
力抜いてくださいねー。」

と言われた瞬間、
指をズボッと入れられ
360度回転された。

その後、器具の挿入だ。
冷たさと圧迫された感じ。

潤滑剤の使用感はなく
グリグリと
今まで味わったことのない
痛みを感じた。

人はほんとに痛いと
声も出なくなるし息も止まる。

せめてぺぺローションを
少し、ほんの少しでもいいから
使って欲しかった。

ダルクへの崇拝の眼差しは
「この痛み忘れまじ。このS女め。」
と心の声とともに
反抗的な眼差しに変わっていた。

触診は30秒〜1分くらいだったと思うが
あまりの痛さにそれ以上に長く感じた。

触診がやっと終わり
下着、ズボンを着用し
先程の問診の席に戻った。

結果は
肛門周辺は軽くただれていて、
内部は内痔を発生させている。

軟膏、座薬の処方、
しばらくウォッシュレットの使用は 
控えるようにと通達がだされ
そんなにひどくはないから
処方薬で治るはず。
なので
次の通院はしなくてOK。
なんかあったら来てくださいと
伝えられ診察室を後にした。

この痛みでそんなにひどくはない!?
痔のもつ痛みの奥深さに
恐れおののきながら
会計を済ませ、
処方箋薬局に足を運んだ。

こともあろうか、
薬局でも
再度の問診票記入、
薬剤師からも問診があり
先程と同じことを
再度伝え
デジャヴュとはこのことか…。
と感じながら、疲れ果てた精神を
振り絞り、任務を遂行した。

「私は、痔です!!」
とあからさまにわかる
お薬手帳を貰い帰路についた。

しかし、
これらの薬は塗ったとき、
座薬を入れたとき数日は効くのだが
良くなっては悪くなりの
繰り替えしの日々が続いた。

なんたることか。。。

ハンコは意を決し
この病院での完治は諦め
都内まで足を運ぶ事を心に決めた。

時は、 
コロナ患者が国内でも
ジワジワと増えはじめた
2月初旬なっていた。

次回、やっとやっとの
最終回!です!

見てください!聞いて下さい!
楽しんで下さい!
オセナイハンコでございます!

そんじゃまた!